ペンションししくい料理人日記⑧

化学調味料に頼らない。その代わり、手間は惜しまない。
「どうして化学調味料を使わないんですか?」
時々、そんな質問をいただきます。
私たちが化学調味料に頼らないのは、徳島・高知の豊かな自然が育てた食材本来の美味しさを、そのまま味わっていただきたいからです。

旬の食材と海部川の清らかな水、そして料理人の手仕事。
少し手間はかかりますが、一皿一皿を丁寧に仕上げています。
ここでしか出会えない、この土地ならではの味を楽しんでいただけたら嬉しいです。
野菜の甘みは、じっくり引き出す

今回作ったのは、人参のピューレと新玉ねぎのソース。
まずは人参と玉ねぎをじっくり炒めます。
「まだかな。」と思ってから、もう少し。
水分を飛ばして旨みをぎゅっと凝縮させることで、野菜本来の甘みがぐっと引き立ちます。
最後にレモン汁とローズマリーを加えて、爽やかな香りをプラス。
シンプルですが、野菜が主役になれるソースです。
茄子とにらめっこ
そして、もう一つ挑戦しているのが茄子のソース。
一年を通して親しまれている茄子ですが、ソースにするとなると、なかなかの曲者です。
そのまま使うと、えぐみや渋みが気になってしまいます。
そこで今回は、じっくり焼き茄子にしてからペーストにしてみることにしました。


焼くことで甘みや香ばしさが加わり、ぐっと表情が変わります。

「これはいけるかも。」
そんな期待をしながら、味噌と生姜を合わせて和風ソースに仕上げる予定でした。
…と思ったら。
気付けば時計を見てびっくり。
「あかん、仕込みの時間や。」
試食まであと一歩だったのですが、この日はここでタイムアップ。
茄子ソースの本当の実力は、次回へ持ち越しとなりました。
料理人あるあるです。
完成したと思っても、仕事は待ってくれません(笑)。
美味しいは、一日ではできない
料理は、作って終わりではありません。
試して、食べて、考えて、また作る。
その繰り返しの中で、「これだ」と思える味に少しずつ近づいていきます。
今回の茄子ソースも、まだまだ試行錯誤の途中。
次はどんな仕上がりになるのか、自分でも楽しみです。
また続きは、料理人日記でご紹介します。
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